<Povoa de Varzim 2>
漁師の"シグラス Sigras"
ポヴォアの漁師たちには"シグラス"と呼ばれる、日本で言えば家紋のようなマークがそれぞれの一族に代々
伝わっています。それらは、十字架、星や動物、植物などからインスピレーションされたマークでした。
漁師の家に伝わる様々なシグラス
特徴的なのが、初代にはマークのみ(十)、息子の代(2代目)になると「1」にあたる文様が加えられます(十T)。
3代目は(十TT).....と言うようにこれが4代目まで数が振られて行きます。
6代目になると元のマークのみ(十)に戻り、また数が加えられ...の繰り返しとなります。(下図参照)
「シグラスの木」 家系図のようなもの
シグラスはポヴォアの伝統衣装であるセーターの模様に刺繍されたり、舟や道具、家の扉などにつけられ、
一目でどこの一族の者(物)か分かるようにされていました。
現代ではコルメイアも無くなりシグラスの文様を日常で使う事もほとんど無くなりましたが、この文様は数少
ない子孫たちに伝えられています。
街中の標識や石畳に描かれたシグラスの文様
<Povoa de Varzim 3 へ続く>