<Pousada Flor da Rosa (Crato)>
Crato クラトは、アレンテージョ地方東部のPortalegre ポルタレグレからおよそ20km西に位置する小さな町です。
ただでさえ交通の便の悪いアレンテージョ地方の、更に小さな町なので行くのが大変。ポルタレグレ〜クラト間は
ローカルバスもありますが、曜日や時間の関係で今回はタクシーを利用しました。実際にクラトに行くとポザーダを
中心に小さな集落があるものの、ポザーダ以外には何も無い様な町です。そこまでして行きたかった訳は、この
ポザーダ・フロール・ダ・ロサ(バラの花と言う意味)に泊まってみたかったからです。この中世の佇まいを色濃く残す
立派な建物のポザーダですが、ポザーダのカテゴリー的には Historic Design に分類されています。と言うのも、
この建物は14世紀中頃にマルタ騎士団(テンプル騎士団と並ぶ、中世三大騎士団の一つ))の拠点となった修道院
として建てられ、その後16世紀には現在のポザーダの外観の元となるゴシック様式の外観へと改築された歴史を
持つものの、1834年に自由主義革命により修道院が閉鎖された後は、荒廃が進み19世紀の嵐により天井が落ちる等
して崩壊してからは長い間荒れるにまかされていたそうです。ポザーダ内には、これらの歴史を紹介する資料館がある
のですが、そこには19世紀末の廃墟となった頃の写真がありました(下の写真参考)。その廃墟を中世の雰囲気を
そのままに、ポザーダとして近年に修復したからです(1940年に修復を開始し、1995年にポザーダとして開業)。この
立派な建物を見る限り、ほんの数十年前までは廃墟だったとは信じられません。
ポザーダの入り口を入って右手には、かつての修道院を思わす圧倒的な佇まいの礼拝堂があります。まだ整備中
の箇所もある様ですが、発掘された石碑等も飾られています。この辺りを見学のため歩いていると、一匹のニャンコ
が我々の後をついて来ます。このミィちゃんが大人しくて可愛いい♪我々が修道院の2階に上がれば、直ぐ後ろを
つかず離れずで、そっとついて来ます。そして前足をチョコンと揃えて見上げる仕草♪ かわいい♪♪ 連れて帰り
たいのう。ポザーダの入り口から真っ直ぐ進むと中庭に出ます。そこにはマルタ騎士団の紋章のある池を囲む様に
回廊があり、その一角には聖像のコレクションが並んでいました。立地の関係からか、宿泊客以外はほとんど観光客
は訪れない感じでしたが、これだけの施設がほぼ独占出来るのは、ここならでは。まさに王様気分です。
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ポザーダ・フロール・ダ・ロサ |
中世のお城の佇まい |
青空の下に |
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見事な復活を遂げて |
マイ・バルコニーからの朝日 |
柱と天井が見事 |
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マルタ騎士団の紋章 |
資料館や美術館も併設 |
19世紀末の様子 |
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廃墟だったとは思えない構え |
堂々の正面玄関 |
こうのとりの居城 |
こもれ日を受けて |
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優雅なティールーム |
礼拝堂跡 |
案内猫と一緒に |
前足をチョコンと揃えて |
<スイートルーム>
ポザーダは、この中世の雰囲気を本館と、別棟の新館があります。ケ組が今回泊まったのは本館のスイートルーム。
大晦日を過ぎての閑散期だったので、スイートルームとしてはお安く(160ユーロ)泊まれました。新館の方に泊まった
友人の話を聞くと、あちらは建物の外観同様ビジネスホテルみたいと言っていました。
今回ケ組が泊まるのは、建物正面から見て左端の塔にある部屋。左下の写真で言うと、中央の窓がある部屋です。
部屋に入ると、クローゼットの付いた小さなスペースがあり、その先が広〜いバスルーム、さらにそこから外に出れて、
そこは城壁に囲まれたマイ・バルコニー。クローゼット部屋の左手には、暖炉のある更に広〜い広い寝室。ん〜、まさに
王様気分ですな。
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窓のある塔が
今晩のお部屋 |
素敵過ぎる寝室♪
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マイ・バルコニー |